野菜を育てたくても、何から始めればいいか分からない。美味しく育つのか不安。そんな方々にも安心していただけるよう、家庭菜園を始めるための基本的な準備や考えかたを説明します。
始まりは場所決めから
菜園を始めるためには、まず場所を決める必要があります。場所によって必要な道具や作業も決まってきます。
庭で育てる
自宅の庭に菜園が作れるスペースがあるなら、有効活用しましょう。庭で栽培する場合、そのままの土ではうまく育てられないので土に手を入れます。初心者のかたには、植物を育てるのに必要な基本用土や肥料などがあらかじめブレンドされた培養土をオススメします。
プランターで育てる
庭がなくても大丈夫。プランターでも美味しい野菜が育てられます。ベランダなどでは日当たりの良いことに注意し、土がたっぷり入って水はけの良いプランターを選びましょう。深さは25センチ以上のものがオススメです。
貸し菜園で育てる
自宅では日当たりが心配だし、庭のスペースもない。もっと広いところでいろんな野菜を育てたい。そんな方には近年注目度を増してきている貸し菜園はいかがでしょうか?初めてで不安のかたにも、育て方を教えてくれる「体験農園」もあります。
野菜作りは土がキモ!
よい野菜を育てるには、よい土が必要です。その通りだと言う方がほとんどだと思いますが、よい土とは一体どのような土なのでしょうか?
よい土とされるポイントは、保水性・排水性・通気性・保肥性をもっていることです。この性質を持つ土のキーワードは「団粒構造」です。
団粒構造ってなに?
野菜畑の土や山の土などで、大小の土のつぶができていて手に取るとふかふかボロボロってした経験はありませんか?この粒が混ざり合った土のことを団粒構造の土と言います。この土は適度な隙間があり、水はけがよく空気がよく通ります。
また、土の粒自体にも水や養分が蓄えられ、水持ちがよく肥料の持ちも良い土になっています。さらに、団粒構造の土の中には多種多様な微生物も棲んでいて、野菜に悪影響をおよぼす特定の害虫のみが発生しにくくなります。
良い土の作り方は?
団粒構造のできている土は、土を耕して空気を入れるだけではできません。実は、団粒構造を作るのはミミズなど土の中の土壌生物のおかげなのです。そのため、大事なことは土壌生物の活動を助けてあげることなのです。それに必要なのは土壌生物の食べ物となる「有機物」を入れてげることです。
有機物を入れるにはどうすればいいの?
土壌生物の食べ物となる有機物は、堆肥を畑に投入することで土に供給できます。堆肥には大きく2種類あり、土壌改善を目的として使う「育土堆肥」と、野菜に養分を供給する目的として使う「養分堆肥」があります。良い土を作るために使うのは「育土堆肥」となりますね。